『ギリシャ人の真実』を読んで

(2015年12月19日初出に加筆) 柳田富美子著『ギリシャ人の真実』(講談社)を読んだ。多くの日本人にとって「『ギリシャ』といえば、『古代ギリシャ』のイメージと『紺碧のエーゲ海』くらい」で、「現代のギリシャについてはあまり知られていなかった。」(尚、私は普段「ギリシア」という表記を使っているが、本稿では「ギリシャ」に統一する。)しかし、この数年のギリシャ財政危機のニュースで、「それまでと…

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主は今生きておられる~イスラエルツアーで体験したこと~

今から十数年前の2002年3月、某団体の主催したイスラエルツアーに参加した。その団体は、「キリスト教のルーツはユダヤにある」「現代のイスラエル国の存在は、聖書預言の成就である」との信仰の下、クリスチャンとユダヤ人の和解を目的として、イスラエルのユダヤ人支援(貧困者への食料配布など)を行っている。当時は「第二次インティファーダ」で自爆テロなどが盛んだった時期で、観光客の激減したイスラエルを励まそう…

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もうひとつの聖書の舞台トルコ

片岡れいこ著『トルコイラストガイドブック』(メイツ出版)を読んだ。トルコ各地の見所が、やさしいタッチのイラストで紹介されている。今回私が関心を持ったのは、聖書に登場する場所がたくさん出てくることだ。呼び方こそトルコ風に変化しているものの、ここはかつて使徒たちが行き交った土地なのだ。 まず「カッパドキア」。奇岩群で有名なこの地は、使徒2:9に、ペンテコステに集まった人々の出身地の…

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