杉原千畝と、更にほかの人々

早乙女勝元著『杉原千畝とコルベ神父 生命をみつめる』(新日本出版社)を読んだ。20年ほど前に出版された2冊の本を合わせて復刻したものである。本来は児童向けだったと思われ、文体も平易で読みやすく、「入門書」としてはぴったりだった。杉原千畝並びにコルベ神父の足跡を辿って著者が旅をする体裁となっており、特に杉原の方は旅行記としても楽しめる。(但し後半は、杉原とは直接関係ない、レニングラード包囲戦の現場…

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ラウル・ワレンバーグの偉業に感銘を受ける

M・ニコルソン/D・ウィナー著、日暮雅通訳『ワレンバーグ』(偕成社)を読んだ。第二次世界大戦中に多くのユダヤ人を救ったスウェーデン人、ラウル・ワレンバーグの児童向けの伝記である。といっても、私自身ワレンバーグのことは「そういう人がいた」というぐらいで、詳しくは知らなかった。ただ、手元に「スウェーデンの人が歌っているイスラエルの歌のCD(?)」があって、その中にワレンバーグをたたえる歌(スウェーデ…

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未信者さえも用いる神

聖書の時代、「バビロン捕囚」で祖国を追われ、外国に移住せざるを得なかったユダヤ人たち。彼らを解放し故郷へ帰らせたのは、異教徒であるペルシア王キュロスであった。エズラ記1:1~4を見ると、「天の神、主は、地のすべての王国を私にお与えくださった。この方が、ユダにあるエルサレムに、ご自分のために宮を建てるよう私を任命された。」とのキュロス王の発言がある。これだけ見ると、キュロス王が神を信じていたように…

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