シオニズムはユダヤ教から出たものではないが、神のみわざである

「シオニズム」とは、世界各地に離散していたユダヤ人たちが、イスラエルの地に帰還して祖国を再建しようとする運動のことである。19世紀頃に盛んになり始め、1948年の「イスラエル国」建国で頂点を見た。その後もこの流れは続き、現在もロシアやウクライナなどから多くの帰還民が押し寄せている。 シオニズムはユダヤ教から出たと思っている人がいる。シオニズムによって建てられた現代イスラエルを、ユダヤ教原…

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私がイスラエルについて語る訳

私がイスラエルについて発言すると、批判されることがある。その中に、「それはディスペンセーション主義神学だ」というものがある。ディスペンセーション主義神学ということばについては、以前から知っていた。だがその内容については、何度か学んでみたのだが、難しくていまいちよく理解できない。確かに自分の立場に似ているようでもあるが、どこか違うようにも思う。 そもそも私は「神学」を掲げてイスラエルについ…

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複雑なウクライナの正教会事情

高橋沙奈美著『迷えるウクライナ』(扶桑社)を読んだ。ウクライナのキリスト教の歴史と現状について書かれているのだが、同国の宗教事情はかなり複雑である。 ロシア帝国ないしソ連の支配下にあった時代、ウクライナはロシア正教会の管轄であった。ソ連末期になるとウクライナの正教会に自治権が与えられ、「ウクライナ正教会」が成立する。しかしこの教会は組織上はロシア正教会の範疇にあり、立場もロシア寄りの姿勢を…

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