大河ドラマ『べらぼう』:神と人との逆転

NHK大河ドラマ『べらぼう』を観ている。第一回目で街が大火事になり、焼けそうになる稲荷神社で少女たちが「お願いかなわなくなっちゃう!」と狐像を運び出そうとしている。それを見つけた主人公の重三郎は、「いや、神様だろ……」と呆れながらも、「焼けなきゃいいんだろ!」とばかりに像をドブの水中に投げ入れる。そして神社の祠を背中に負って、運び出すのであった。以後、作中で重三郎が神社に願かけに来る時は、自分が…

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聖書の読み方と置換神学

イスラエルを祝福する信仰への批判として、「旧約聖書を強調し過ぎている。旧約聖書は、新約聖書の光で照らさなくては正しく読むことはできない」というものがある。「旧約は新約に照らさなくてはならない」というのは全くもって同意する。しかし、逆に私は問いたい。「あなたたちは旧約聖書を軽視し過ぎていませんか?」と。繰り返すが旧約を理解するには新約の光に照らす必要がある。だが一方、新約を正しく理解するには、その…

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イスラエルの栄光なるイエス

ルカ2:22〜38、シメオンとアンナの箇所を読んだ。この箇所には、「イスラエル」とか「エルサレム」とか、ユダヤ人を象徴する語が複数回登場するので、これらがキーワードだと思った。 「イスラエルの栄光」(32)と呼ばれるイエスによって、万民の中から救われ(31)、啓示の光を照らされた異邦人(32)として、私は、イスラエルが慰められること(25)と、エルサレムの贖い(38)を待ち望む。「イスラ…

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